【知識】現場監督が知らないとまずい5つのこと

施工管理
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現場監督が知らないとまずいことは現場の全体像を理解してないことです。

 

現場の全体像を理解しないで物事を進めると一歩進んでは壁にぶつかり、避けてはまた壁があるような、地図を持ってないまま迷路に迷い込むようなものです。

今、あなたがやっている建物はどんな建物か、どのくらいの規模かなどをしっかり理解することで今後の現場監督の仕事が楽になるかどうか変わります。

 

この記事はこんな人におすすめ
・現場監督の仕事がよく分からない
・建物の用途を説明できない
この記事で伝えたいこと
現場監督はどんな建物を建てているか理解しよう

 

 

【問題点】建物の規模、用途を説明できない現場監督

「今、建てている建物の将来何になるの?」と質問すると「よく分からない」と返事をする現場監督はたくさんいます。

 

小規模の現場ではそんな人は少ないですが、大規模になればなるほどその傾向は強いです。

恐ろしいことに今何を建てているかを理解しないまま施工管理をしている人は実際います。

それでもできてしまうのが現場監督の良いところであり悪いところでもあります。

 

最近では若い人がめっきり減った建築現場、後継ぎのいない職人、海外から就職してくるバイト君など一昔とは色々変化をしています。

昔はこうだった。若い子はすぐにやめてしまう。将来の夢がないやつばかりだ。と文句を垂れても何も変わりません。日本という世の中がそうなっているので順応するしかないのです。

 

人がいるだけマシと思う心が大事だと最近よく感じます。

 

現場監督も特に夢や信念があるわけでやっている人は少なくなりました。

所長になって現場を思い通りにするんだ。とか俺がこの現場を建ててやる。とか熱意をもってやる人の割合は少ないです。

 

とりあえず給料もらうために来てる

何も指示がなければ特にやることもないのでぼーっとしてる

など、その人の将来が心配になるくらいの人もいます。

 

しかし、そんな人でも現場監督です。

会社からお金をもらって建物を建てるのが仕事です。

何を建てているか分からないとか言っている人に会社はお金を払いたくありません。

 

建物の事が分からなければ分からないほど施工管理は楽できません。

逆に言えば建物の事を知れば知るほど施工管理は楽できるのです。

 

明日も現場に行って施工管理をすることになるのですから、まだ建物の規模や用途が分からない方はまずは調べて覚えましょう。

 

 

【解決策】建物の何を理解すればいいのか

現場監督は覚えることがたくさんあります。

最終的には建物で知らない事はないというレベルが望ましいですがそれは無理です。

 

人間には限界がありますので覚えれる人はどんどん覚えるべきですが覚えるのが苦手、調べるの面倒くさいなという人も最低限覚える必要があることを覚えましょう。

施工管理を楽するために最低限覚えること
1、建物は将来何になるのか【用途】
2、建物、敷地の大きさと通り芯の寸法【規模】
3、建物の高さと階数、階高【規模】
4、敷地外の電気、水道、下水道などの位置【設備】
5、敷地外の敷地状況【近隣】

以上の5つは何も見ずに覚えれるようになりましょう。

 

なぜ覚える必要があるのか、理由を一つ一つ説明していきます。

 

 

1、建物は将来何になるのか【用途】

今建てている建物が将来何になるのかを理解しましょう。

 

理解すると次のようなことで施工管理が楽になります。

・コンクリート打ちっぱなしではないのでピンホール程度の躯体補修は行わない。
・仮設のピースが付いているが仕上げに隠れるのでそのままとした。
・床が2重床なので通路のラインを消さずに2重床を施工した。

この3点は建物の用途を理解することで施工するかどうかを判断することが出来ます。

 

施工管理の一番簡単な施工管理は「やらない」と言う事です。

 

やらなければ管理することが無くなるので作業員や工事費が発生せず施工管理としては非常に楽です。

なんでもかんでもやらないとなると大変問題がありますが、やる必要のないことはやらないと判断すればよいのです。

「お断りします」のイラスト(男性)

 

そのためにはまず建物の用途を理解しましょう。

将来この建物は

マンションになるのか

商業ビルになるのか

デパートになるのか

病院になるのか

学校になるのか

倉庫になるのか

工場になるのか

皆さんはどんな建物でも一度は行っていると思います。

 

さすがに発電所や研究所などは中々いないと思いますが多くの建物には行っていると思います。

 

建物は便利です。

エアコンが効いていたりエレベーターがあったり内装がきれいだったりと当たり前かもしれませんが大変便利です。

 

一度視点を変えてみましょう。その建物は誰が建てたのでしょうか。

施主(お金を出す人)ですか

設計者(どんな建物を作るか決める人)ですか

職人(実際に手を動かして建物を作る人)ですか

現場監督ですか

 

どれも正解です。

今いる建物も現場監督達の元で建てられています。

 

今あなたが仕事で建てている建物もどこかで似たような建物があるはずです。

マンションを建てているならマンションを見に行きましょう。この部分はこんな風になっているのか、あの部分はあんな風になっているのかと分かれば将来、どこがどうなるか分かるようになるので今建てている建物の想像ができます。

後は図面で確認をしながらどんな建物ができるのか考えればやること、やらなくてもいいことが分かるようになるので施工管理が楽になります。

 

 

2、建物、敷地の大きさと通り芯の寸法【規模】

建物の大きさを知ることで職人との打ち合わせが簡単になります。

 

例えばですが仮設足場を組むのに1スパン間の寸法が分かればその場でどのくらいの数量かわかるようになります。

10mスパンの通り芯であれば足場のスパンは1.8mなので大体6スパン組めばいいのです。

 

これがスパンが分からないと図面を確認してから打ち合わせをすることになるのでまずざっくりした方針を決める打ち合わせが出来ないのです。

ん~!?なんのことかなフフフ・・・

他にも何かを囲うなどをする時も目見当で資材を注文し、足りないとか注文しすぎたとか何をするにしても精度がありません。

 

寸法で決めていかないと次も目見当になるため、本人の感覚頼りで仕事を進めるのは非常によくないことです。

現場監督はあくまで施工を管理する立場ですので、何事も関係者にやりたいことを理解してもらう必要があります。

 

以上のことから大きさや寸法は皆が理解できる目安となるため、具体的な数字で表現することが大事です。

 

 

3、建物の高さと階数、階高【規模】

建物の高さや階数、階高をするとクレーンの選定や高所作業車や足場の計画に役立ちます。

 

4階建ての建物の場合、1フロア5m前後だと思いますので約20mの高さです。

屋上に物を揚重したい場合のクレーン選定はどうするかとなった時にインターネットでクレーンのカタログがたくさんありますが、大事な高さや距離が分からないとどのクレーンを使えばいいか分かりません。

 

また、階高5mの場合、作業床の高さは3.2mあればスラブ底まで届きますが天井がある場合はもっと低くなるため足場では盛り換えが必要です。

 

高所作業車では資格が必要だったり固い地盤が必要など考える必要がありますが、高さ関係が分かっていればその場で施工方法を検討できるのです。

これが高さ関係が分からなく計画しようとすると必ず失敗します。

 

高さが足りない、届かない、作業床が高い低いなど問題が起きるため高さ関係を理解して施工計画をしましょう。

 

 

4、敷地外の電気、水道、下水道などの位置【設備】

現場を運営させるにあたり、電気と水は必ず必要です。

 

建物の途中から仕事した現場監督はすでに整備されている状態でのスタートかもしれませんが何かを盛り変える時や異常があって元を止めなくてはいけない時があります。

 

どこから電気、水などのインフラ関係を引き込んでいるのかを知らないと対応ができません。

 

当たり前ですがインフラ設備は現場の中に突然出来ているものではなく道路の中や電線などから引き込まなくては現場で使えません。

また、下水道の位置も理解する必要があります。雨が降ったら全部土に中に浸透するわけではありません。どこかに放水させる必要があるためそれがどこなのかを知っておくことが大事です。

 

 

ちょっと話が変わりますが下水道には現場内で発生した水を直接下水道に流してはいけません。

ノッチタンク

ノッチタンクと呼ばれる不純物を沈でんさせる箱に一度溜めて、水の汚れ具合を判断するph値(ペーハー値)を下げないと下水道に流してはいけないのです。

 

また直接下水道に工事用水を流すとゴミが詰まる場合があるので他の家庭や商業施設が使っている下水道が詰まってものすごいやばいことになります。

逆流やマンホールから汚水が出てくるかもしれません。下水道局の職員も定期的に点検しているため、もし基準を守らない水を流していた場合は下水道局に怒られるのと別途破格の下水処理代を請求されますのでキチンと工事用水は処理しましょう。

 

トイレは?となりますがトイレは別です。トイレはトイレです。皆さんの家庭と同じ扱いですのでそんなに気にしなくてもいいです。

建物を建てるのはコンクリートだけでできません。電気や水は絶対必要なのでせめてどこから来ている、元栓はどこかくらいは調べておきましょう。

 

 

5、敷地外の敷地状況【近隣】

敷地外には近隣があります。工事は仮囲いの中だけかもしれませんが粉塵や音、照明などは仮囲いの外まで影響があります。

 

近隣状況により工事に影響がでます。

 

山奥の場合はあまり気にしなくてもいいかもしれませんが近隣が住宅街の場合は夜中に作業はできません。

いくら工期がなくても夜間作業をして苦情が発生した場合、施主から怒られる、または止められるので強引に工事を進めることができないのです。

 

警察や役所に連絡をして工事をやめるよう連絡する人もいます。

特に夜は寝ている時間のため、住人は工事音を非常に嫌います。

電車や車の音は慣れてくるのでしょうが工事音は一定ではないので一般の方は慣れてなく聞くたびにストレスなのです。私も家の隣で昼夜突貫工事をされれば苦情の一つでも言うでしょう。

 

視点を変えて見ると敷地外が空き地や広い一方通行車線の道路があれば警察や地主などと交渉次第で非常に工事を進めやすくなります。

 

なぜなら工事をしない場所を工事エリアとして使えるかもしれないからです。

現場を管理する上で都心部などはいつもどこに何を置くかということに悩まされています。

 

その悩みが解消されれば工事を進めるのが非常に楽になります。

土地を使わせてもらう交渉をするのが楽か、現場内でやりくりする方が楽かは現場毎で違います一つの選択肢として考えることは大事です。

現場敷地内だけではなく、敷地外の状況も把握することで工事を管理する視野が広がります。

 

 

以上の5つのことは現場監督として最低限覚えておきましょう。

鉄筋の@がどうとかコンクリートの強度がいくつかなどは即答できる必要はありません。

調べればいいのですから。

 

しかし、今の5つの情報はは現場の土台になる情報です。

土台もないのに上に何かを計画しようとしても倒れることが目に見えて分かります。

 

寸法が分からないけど計画しようと仕上げが分からないけど仕上げようとしても意味がありません。

毎回何かを計画はするために土台となる情報を調べなおしてたらどんどん時間を使ってしまいます。

 

そのようなことにならないために5つの情報を覚えておくことで即座にその場で具体的な計画ができるため施工計画の精度が上がります。

 

現場監督は計画した通りに現場が動いてくれるのが一番楽なのでみんなが理解するような納得できる精度が高い計画が必要です。

 

テキトーな計画はどこかでうまくいきません。

押さえるポイントは絶対的に変わらない情報です。

 

職人の方が工種毎では現場監督より詳しいので職人がやりやすい計画をする。できない計画はしない。このようなことが出来れば円滑に現場は進みます。

 

誤解しないで頂きたいのですが、何でもかんでも覚える必要はありませんが調べる必要はあります。

何事にも基準というのはありますので、共通仕様書や設計図を元に施工管理するのが現場監督の仕事です。

何か困ったとして基準もわからずどんどん進まれては困るのです。

 

現場によりますが施工計画書というのを作成すると思います。

施工計画書は設計者にこの基準で作りますという約束をした書類になります。

 

これを承認してもらえば逆に何かしら問題が起きた場合でも施工計画書通りにやっていると予防線が張れるので何事にも基準があることは知っておきましょう。

 

 

現場監督のまとめ

施工管理をする上で最低限覚えておくことがある
覚えておくことで計画の精度や速度が格段に上がる
何事にも基準があるため、分からないければ調べる。

 

現場監督は激務と言われる職業です。

現場や周りの環境、仲間、施工条件など色々な条件が一つ一つの建物毎に違うため工場みたいなサイクルで精度を上げることはできません。

 

一つ一つの現場でいかに楽をするために変わらない情報は早く理解することが大事です。

私の経験からですが計画も土台どなる情報が正確であれば多少の計画に無理があっても何とかなります。

 

では今回はこのへんで終わりたいと思います。

現場監督の皆さん、施工管理を少しでも楽しましょう。


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