生コンっていつ固まるのか。
重量物をいつ載せて良いのか。
分かりませんよね。
説明します。
興味がある方は見ていってください。
・生コンっていつ固まるの?と思っている
・いつ次の作業をして良いの?と思っている
・いつ重量物を載せて良いの?と思っている
・生コンの硬化について詳しくなって、施工管理に生かそう
【結論】生コンが完全に固まるのは28日間かかります。
生コンが固まるのはいつ?と聞かれれば、ほとんどは28日かかると答えます。
特殊なコンクリートでは56日だったり91日、又は21日とかもありますがセメントが「標準」の場合は28日です。
勘違いしやすいのですが、28日でコンクリート強度が100%出るというわけではなく、28日で100%のコンクリート強度が出ていることを確認するのです。
もし、28日で強度が100%出るなら単純な線になります。(以下の図参照)
しかし現実はこのような単純な強度発現にはなりません。
コンクリート強度発現について分かりやすい表を見てみましょう。
ゴーラル係数というのを皆さんは知っていますか?(下の図参照)
数字が読み取れないと思いますが、それはご勘弁を(´-ω-`)
横が日数で縦が強度です。
特定の時期や指定の配合ではないので、現場で打設した生コンの強度発現を決めつけるものではありませんが参考にはなります。
この図を見るとある傾向が分かります。
それは最初のうちに急激に強度が出るということです。
おそらく3週間程度で強度が出ていることが予想できます。
ゴーラル係数が出ている図面は最初に強度発現が強く出て、後で緩やかになります。
コンクリートの性質上、急激に固まった後は徐々に固まるのです。
このことからある程度、どのくらいの時間があれば強度が出るのかが予測できるようになります。
予測は出来ても本当に強度が100%出ているかはコンクリート強度試験をしてみないと分かりません。
強度発現に一刻も争うならば毎日コンクリート強度試験をしなくてはいけません。
待てるんだったら28日で強度が出ると保証しているのですから待ちましょう。
自分の現場の生コンではどうなっているのか知りたいという方は、現場で使っているプラント工場に聞いてみましょう。データを持っているはずです。
コンクリート強度に合わせた作業
コンクリートの強度が28日で出るのは分かったけどそんなに待てない
それはそうでしょう。
きっと現場監督の皆さんはこんなことを思うでしょう。
1、人が乗っていいのはいつだ?
2、物を載せていいのはいつだ?
3、重機を乗せていいのはいつだ?
4、型枠を解体していいのはいつだ?
このような疑問があると思います。
この中で明確なのが「型枠の解体」です。
型枠の解体に関してはJASS5に明確に記載があるため分かりやすいです。
他は数字の根拠と現場の判断で決まります。
とはいえ、何か指標が無ければ先に進みませんので一つ一つ説明します。
1、人が乗っていいのはいつだ?
生コン打設後に人が乗っていい基準は何だろうか
それは24時間後です。
生コンの表面硬化は24時間となっています(たしかJASS5に記載があるはず)
表面硬化をしていれば多少何かがぶつっても壊れたりしません。
とはいえ、切羽詰まった工程で24時間も待ってられないという現場もあると思います。
それならばせめて墨出しくらいはしようかなという判断は有りでしょう。
2、物を載せていいのはいつだ?
乗せる物によります。
何日という指標は各現場で考える必要があります。
24時間後の表面硬化だけでは中のコンクリートが潰されてしまいます。
サポートで支えている、デッキで支えているから大丈夫なんてことはありません。
サポートやデッキは強度発現していないコンクリートを支えているだけです。
コンクリート強度の物の重量が耐えられなければ載せることは出来ません。
何を載せるか、何Kgを載せたいかで何日待つか、いくつ強度が出ればよいかを判断しましょう。
3、重機を載せていいのはいつだ?
重機は100%強度が出てから載せるようにしましょう。
車路などでは100%の強度発現を条件で本来の車路として使えます。
強度で出てないのに載せるなんてコンクリートが割れる。最悪は重機と共に落下する可能性すらあります。
また、そもそも重機を載せようとしているコンクリート強度の耐久性があるのかも重要です。
100%の強度が出たところで重すぎてそもそも載せれないのでは意味がありません。
載せられる重機にするか、載せられるように補強するかを決めましょう。
4、型枠を解体していいのはいつだ?
柱・壁では5kNです。
梁下・スラブ面では100%強度以上です。
そう「JASS5」に記載があります。
また、構造図にも記載がありますのでよく見てみましょう。
外気温と日数の関係で型枠を解体できなくはないですが表記が分かりづらいです。
また、強度的に解体は出来ますが養生期間としては違います。
本当はコンクリートが固まるまで型枠で塞いでおき、水分を飛ばさないようにすることが望ましいですが解体屋にも文句を言われるし、さっさと次の工事をしたいので強度で解体するか、養生をみて解体するのかは現場で決めましょう。
コンクリートは強度と外気温と配合により、いろいろ条件が変わります。
一概にこうやりなさいと言える部分が少ないのですが、それでも指標は必要だと思います。
まだ何も分からない人はとりあえず先ほどのことを参考に考えてみましょう。
現場監督のまとめ
私はコンクリートの学者でもありませんし、研究者でもありません。
構造図を見たりJASS5を見たりして勉強をして知識を得ています。
知識があれば間違うことは少なくなり施工管理が楽になります。
勉強が嫌だと思わず、勉強して得た知識で仕事が楽になります。
施工管理を楽しましょう。
如何でしたでしょうか。
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