(現場監督の計画)鉄筋コンクリート造を解体する5つの工法

【解体】
疑問
疑問

建物の解体ってどうやってやるのだろう
ブレーカーとかで壊すだけじゃないの?
建物の解体方法を知りたい

 

今回は 鉄筋コンクリート造を解体する5つの工法 についてお話します。

どうぞよろしくお願いします。

この記事はこんな人におすすめ
・建物の解体方法を知りたい
おはようございます。ブログ作成者のマサです。
東京のスーパーゼネコン勤務で現場監督を20年やっています。
国家資格の「建築一級施工管理技士」を取得済み
現場監督で苦労しているあなたに役立つ情報を発信します。

【悩み】建物の解体方法はどんな方法があるのかを知らない

考える
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建物を壊すと言ってもどんな方法があるんだろうか

よく建物を壊す時に見られるのは重機で噛んだり、ブレーカーで壊したりする工法が多く行っていますが、解体方法は他にもあります。自分の現場を持った時に色々な種類の解体方法を知っておくことで精度の高い解体計画をすることが出来ます。ぜひ覚えましょう。

 

【結論】鉄筋コンクリート造を解体する5つの工法を知る

この先を読むことで得られる知識
鉄筋コンクリート造を解体する工法が分かる

 

早速本題に入ります。

鉄筋コンクリート造の建物を解体するのには大きく5つの工法があります。

圧砕工法・・・・油圧圧砕機による解体
ブレーカー工法・・・大型ブレーカによる解体
ハンドブレーカによる解体
切削工法・・・・カッターによる解体
コアドリルによる解体
ワイヤーソーによる解体
発破工法・・・・火薬による解体
破砕器による解体
膨張圧・・・・静的破砕剤解体

これらの中でも圧倒的に解体方法として解体数が多いのが圧砕工法とブレーカー工法になります。

施工条件さえなければ鉄筋コンクリートであればこの二つで充分かと思います。

しかし現場には色々な条件は必ずあります。音を出しては行けなかったり、ほこりをだしてはいけない。夜しかできなかったり、時間が無かったりと現場によってまちまち

どの場合にどの工法を選ぶのかは現場監督の計画次第になります。

これらの工法のメリット・デメリットがありますので一つ一つ説明します。

 

 

5つの解体工法のメリット・デメリット

では、5つの解体工法についての説明とメリット・デメリットを教えます。

 

圧砕工法・・・・油圧圧砕機による解体

解体現場で主流なのが「圧砕機」による解体です。

圧砕機とは重機の先端に油圧によるはさみのようなアタッチメントです。

アタッチメントさえ届けばどんな建物でも壊せる万能性もあり、挟み込みによるガラ・鉄筋の搬出にも対応できます。どんな現場であれ活躍間違いなしの解体工法です。

 

メリット

・挟み込みさえできればどんな建物でもほぼ解体が可能。

挟むことさえできれば大抵の物を壊せるパワーがあります。またアタッチメントが色々な角度に回転するので地上に立っている建物は問題なく解体が可能です。

 

・騒音や振動がブレーカーによる解体工法より少ない

ブレーカーなどに比べると音や振動が少なく、住宅街でも採用しやすい工法です。とは言え住宅街の人には工事音は異音なのでやはり気にはなります。近隣協定などで決まった時間だけにすることを基本としましょう。

 

デメリット

・挟み込みが出来ない、又は油圧の力より強度が高い物には太刀打ちできない。

地下の構造物などで外壁や耐圧盤は挟み込みが出来ないため、補助的にブレーカーやコア解体による挟む箇所を作る必要があります。また時には圧砕機では太刀打ちできないほどの硬い構造物もあり圧砕機の方が壊れるという可能性もあります。万能ではありますが完ぺきではありません。

 

・解体時に出る粉塵量が多い

建物を解体する際にどうしても出てしまう「粉塵」が圧砕機では多くなります。対処法としては散水による抑え込みですが、なかなか防ぎきれません。仮囲いで囲まれているとはいえ風の強い日などでは仮囲いの外に出てしまう可能性もあります。散水する人の腕もありますが、重機を運転する方の技量も粉塵量に影響します。

 

 

ブレーカー工法・・・・大型ブレーカー、ハンドブレーカーによる解体

解体現場のもう一つ主流な工法が「ブレーカー」による解体です。

ブレーカーは大きな杭のような先端を振動させて構造体を壊す方法です。木造などでは圧砕機のみでの対応が多いですが、圧砕機で対応出来ない箇所については重機によるブレーカー解体を行います。

 

メリット

・コンクリートであればほぼ確実に解体できる

ブレーカーによる解体はコンクリートであればほぼ確実に解体できることです。圧砕機のように挟み込む必要もないため、作業効率もとても良いため音さえ出せれば解体の主力となる工法です。

 

・ハンドブレーカーは人さえ入れれば解体できる

またハンドブレーカーは解体する範囲が限定的な場合などに使えます。ここまでは壊していいけどここからは壊したくない。などの部分解体や重機が入れない屋内、狭い場所の作業に向いています。

 

デメリット

・とにかく音がうるさい

ブレーカーはとにかく音がうるさいです。工事をさせている現場監督から見ても相当音が大きいです。工事に関係ない近隣から見れば迷惑でしかありません。我慢できず現場にクレームがある時もあります。

 

・解体時に出る粉塵量が多い

「圧砕機」と同様、ブレーカーも粉塵が多く出ます。対応としては散水することが効果的です。

 

切削工法・・・・カッター、コアドリル、ワイヤーソーによる解体

切削工法は切って解体する工法になります。カッターやコアドリル、ワイヤーソーなどが施工方法としてあります。この工法だけでは大きな解体はできず、明確な範囲を解体する時や圧砕機やブレーカーではやりきれない時などに使用します。

 

メリット

・明確な部分解体ができる

切削工法は明確ない範囲を解体できます。それこそcm単位での解体もできます。解体したくない範囲と縁切りを行うことも多いです。小規模な部分解体やリニューアル工事に向いています。

 

・音が大きくない

カッター工法は別ですがコアドリル、ワイヤーソー工法に関しては音がそこまで大きくありません。

大きくないといっても重機に比べれば大きくないということです。やはり工事の音はうるさいといえばうるさいです。とはいえコンクリートの壁を隔ててしまえばそこまで大きく聞こえません。

 

デメリット

・コストが高い

切削工法は「重機」を使わない方法なので効率としては悪いです。人と特殊機械を使って解体をしますし、機械の段取りにも時間がかかります。一日働いてもらっても施工数量はそこまで大きくはありませんがコストはめちゃ高です。できるだけ最小で最高の効果が得られるように計画をしましょう。

 

・解体量が多くない

重機を使わないし、機械をセットするのも時間がかかるため作業量としては少ないです。一日解体してもこれだけ!?てのはよくあります。解体量が多い場合はやはり重機やせめてハンドブレーカーなどで解体できるよう計画することが望ましいです。

 

・水を使う

カッター工法は使いませんがコアドリル、ワイヤーソー工法は水を使います。今は水を使わない方法もありますが、それも特殊部品を使うので金額が割高になります。

また、水を使って解体するということは排水も考えなくてはいけません。それも「ノロ水」をです。ただの水であれば単純に流してしまえばいい思うかもしれませんが工事排水なのでノッチタンクなどを経由する必要があります。解体自体にも手間はかかりますが排水に関しても手間がかかる工法です。

 

発破工法・・・・火薬・破砕器による解体

発破工法は火薬や破壊器による解体を行います。

驚きネコ
驚きネコ

爆発させるの!?

と思うかもしれませんが映画に出てくるような大爆発をさせるわけではなく、要所要所を砕くという意味で使います。土木であればトンネルなどで大きな爆破解体があると思います。大きな構造物を半壊にさせておくことで解体が楽になる工法です。

 

メリット

・爆破により破壊をさせておくことで解体効率アップ

構造体を爆破で破壊させておくことで解体が簡単になり効率がアップします。解体効率がアップするということは工程短縮も期待できます。

 

デメリット

・特殊専門資格、スキルが必要

発破工法には「発破技士」という資格が必要です。聞いたこともない!というくらいマニアックな資格なのでお目にかかることはほとんどないと思います。いざ発破工法がいいのでは?と思ってもやる人がいないなんて場合もあります。

 

・特殊認可が必要

発破工法とは簡単に言えば爆発による解体です。認可する側も慎重になります。施主や許可を出す市町村、近隣などの許可を得なければなりません。また火薬の保管なども行いますので消防などの届け出も同様に必要です。建物解体の中でも特に危険なイメージがある発破工法は認可をもらうのが大変です。

 

膨張圧・・・・静的破砕剤解体

膨張圧工法はコンクリートに膨張性のある薬剤を注入することで膨張によりコンクリートを破断させる工法です。まずはコンクリートに穴あけをし、膨張性の薬剤を入れたら1日程度で膨張します。破断したコンクリートを重機などで引っぺがすことが可能です。

 

メリット
・作業音が静か
膨張圧工法は重機や爆破をするわけではないので、作業音が静かです。住宅街などでブレーカーが使えないなんて時にまずは膨張圧工法で破断させて圧砕機で回収なんてことも出来ます。

 

デメリット

・成果が分かりずらい

工事音が出せずやむを得ない状況で膨張圧工法を選定する場合もありますが、実際やっていることはコンクリートを破断させているだけなので、数字的な評価としては0です。解体をしたわけでも搬出をしたわけでもありません。

又コアドリルやワイヤーソーなどの目に見えて破断させているものと違い、破断させたことでどのくらい効率が上がったのかが評価しずらい点ではあります。これには同規模の解体現場の膨張圧工法を行った場合と行わなかった場合を比較するデータが必要になります。

 

 

まとめ

鉄筋コンクリート造を解体する工法が分かった

建物解体ですが圧砕機やブレーカーで解体するのが環境問題は別として安全性も作業効率も良いです。他の方法はサブ的な解体方法と考え、まずは大きく早く安全に解体できる計画をしましょう。

 

今日も一日お疲れ様です。

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